Department of Primary Care & Emergency Medicine
救急・脳卒中 集中治療室(ES-ICU)
重症度、緊急性の高い患者に高度な医療を提供 多様な職種の方々と連携し、患者やそのご家族に寄り添う看護を実践します。
ES-ICUは、ハイケアユニット入院管理料1を有し、看護師は常時患者4人に対し1人以上配置しています。重症度・緊急性が高く、知識と判断力はもとより、症状の発現や変化を見逃さない細やかな観察と実践能力が求められます。また、患者が一般病棟や回復期病院などを経て住み慣れた地域や自宅に戻るために他職種と協働に努め、地域連携の推進に努めています。 現在、様々な基礎疾患を持ったCOVID-19軽症~中等症・重症患者を受け入れているため、感染対策の徹底に努めるとともに、初期診療・救急科、脳神経外科・脳神経内科以外の疾患に関する知識・看護ケアの習得にも努めています。 看護の実践にあたっては、ユマニチュードやNICD(意識障害・寝たきり廃用性症候群患者の生活行動回復看護)の理論を取り入れています。24時間のケアの全てに、「その人らしさ」を考えた生活の再獲得のための援助を実践すること、生命だけでなく危機的心理状態にある患者やその家族が安心と優しさを感じられる適時性のある看護を目指しています。
ES-ICUは2019年12月に開設し、3本柱を推進しています
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1
臨床- 集中治療専門医5名在籍
- 2交代勤務、チーム制
- 1日2回(朝夕)カンファレンス
- 多様なサブスペシャリティを生かし、種々の病態に対応
敗血症
ARDS
外傷性脳損傷
心停止後症候群
高血糖緊急症
重症熱傷
など
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2
教育- 研修医ベッドサイド教育
- 修練医向け勉強会
- コメディカル向け勉強会
- プロトコル作成(修練医)
- 学会発表(研修医/修練医)
- 論文執筆(研修医/修練医)
Wang et al, J Stroke Cerebrovasc Dis, 2019
Nagatomo M et al, Critical Care, 2020
宮本 将太 日本集中治療医学会雑誌 2021年
馬場 大輔 臨床神経学 2022年
Naoki K et al. CCM, 2022
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3
研究- 高齢者敗血症性ショック(国内多施設共同RCT)
- 医療事故(Brown大学との国際共同研究)
- 呼吸不全と睡眠障害(単施設後ろ向き観察研究)
- せん妄治療(単施設RCT)
- せん妄予防 (単施設RCT)
ES-ICUにおけるCOVID-19診療の実際
救急科の入院診療
かかりつけの診療科が主科となるが、以下のような場合は救急科が担当
・時間外の緊急入院
・高流量酸素、ネーザルハイフローを要する重症化リスクの高い症例 ※人工呼吸・ECMOはICU(集中治療部管理)
・全身管理について他科を適宜サポート
毎日の多職種カンファレンス
全症例を主科よりプレゼン ・呼吸器内科、救急科、看護師、薬剤師など治療方針やベッドコントロールについて相談
徹底した感染対策
非コロナ症例でも全例「疑い対応」
・PCR陰性確認までは陰圧個室管理・PPE装着