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「2009 京都大学附属病院 初期診療・救急科外来 現況報告」

診療成績

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今年度より外来医長を担当しております鈴木崇生です。当講座も開設4年目となりました。 この一年の救急外来を振り返らせて頂きたいと思います。今年度は4月より2名、6月より1名が新たに医員として加わり、平日2人当直体制を構築することができました。 またハード面でも、麻酔器、BiPAP/Vision、エアウェイスコープ、ポータブルエコー、CO2モニターなどを装備し、一層の充実が図られました。ところが受診患者総数、 救急車搬送患者数、救急外来経由入院患者数といった救急外来の実績は、2007年度から2008年度にかけては順調に増加していましたが、 今年度に入ってからは前年度と比べほぼ横ばいとなっております。これは初期診療・救急科だけの努力で受け入れられる患者は、既にほぼ受けている状態であると考えられ、 更なる京大救急診療の発展には、他科との協力や集中治療室などの重症ベッドの拡充が不可欠となっています。これに関しては具体的な取り組みとして、 現在Stroke Care Unit (SCU) の開設に向けて脳神経外科や神経内科と協議中であり、実現すれば脳卒中患者受け入れの大幅な増加が可能となると思われます。 また、2009年11月より、研修医の救急外来当直研修が開始され、夜間休日に研修医2年目2名、1年目2名が当直するようになり、 研修医に対する教育の場として救急外来の重要性が増してきております。さらに今年度は新型インフルエンザの診療に関して、感染制御部との緊密な連携の元に、 特に発生初期において京大病院としての対応の最前線を担うこともありました。 このように毎年新たな取り組みを行いながら、京大病院の救急診療を一歩一歩着実に発展させていこうと努力しておるところでございます。今後ともよろしくお願いいたします。

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