
About
京都大学医学部附属病院が、京都府DMATに参加することとなりました
講座だより
● 京都大学医学部附属病院が、京都府DMATに参加することとなりました
2010.12.1に、京都大学医学部附属病院は災害医療における医療救護活動である DMAT(Japan Disaster Medical Assistance Team; http://www.dmat.jp/)に正式に参加いたしました。
来年1月に開催されるDMAT講習や京都DMAT研修会にも1チーム参加を予定しています。

【DMAT】
DMATとは「災害急性期に活動できる機動性を持った トレーニングを受けた医療チーム」と定義されており、災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance Team の頭文字をとって 略してDMAT(ディーマット)と呼ばれています。
医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、 急性期(おおむね48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。
1995年1月17日、戦中・戦後を通じて最大の自然災害である、「阪神・淡路大震災」が起こりました。
<被害概要>
1995年1月17日 午前5時46分 マグニチュード7.2
全壊家屋:104,906棟 被災家屋:512,882棟
死者・行方不明者6,425名 負傷者43,772名
この阪神・淡路大震災について、初期医療体制の遅れが考えられ、平時の救急医療レベルの医療が提供されていれば、 救命できたと考えられる「避けられた災害死」が500名存在した可能性があったと後に報告されています。
この阪神・淡路大震災で災害医療について多くの課題が浮き彫りとなり、この教訓を生かし、各行政機関、消防、警察、自衛隊と連携しながら救助活動と並行し、 医師が災害現場で医療を行う必要性が認識されるようになりました。
“一人でも多くの命を助けよう”
と厚生労働省により、災害医療派遣チーム、日本DMATが平成17年4月に発足しました。
研修は、独立行政法人国立病院機構災害医療センターにて開始され、平成18年9月には西日本の拠点として兵庫県災害医療センターでの研修が開始されました。
現在では、現場の医療だけでなく、災害時に多くの患者さんが運ばれる、被災地の病院機能を維持、拡充するために、 病院の指揮下に入り病院の医療行為を支援させて頂く病院支援や、首都直下型、東海、東南海・南海地震など想定される大地震で多数の重症患者が発生した際に、 平時の救急医療レベルを提供するため、被災地の外に搬送する、広域医療搬送など、機動性、専門性を生かした多岐にわたる医療的支援を行います。