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Dr Maedaのニューヨーク奮戦記(30)

講座だより

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Dr Maedaのニューヨーク奮戦記(30)

2/2020
「Residency Match③ 面接・マッチ先決定」

 

Residency Matchについて、続きです。
応募するプログラムを絞り込み、ERASを通して書類を提出すればあとは面接のオファーが来るのを待ちます。めでたく面接の候補に残った場合、基本的には先方がいくつか日程を提示してきます。複数の候補者に同時に送っており日程の予約は早い者勝ちであることが多いので、速やかにレスポンスする必要があります。年や診療科によっても少し違うと思いますが、内科に関しては9月にERASを通して応募、10月には面接のオファーが来はじめ11-1月に実際の面接が行われます。私は沖縄の米国海軍病院に在籍中だったのでかなり時間に融通が利き、よく聞かれる質問に対する返答を準備するなどして、面接のため2回に分けて渡米しました。面接の日は朝早くから集合してProgram Director (研修部長) やチーフレジデントからプログラムに関する説明があり、15-30分程度の面接を指導医と行い、合間に病院の案内があったりレジデントに質問する時間がとられます。昼食や、場合によっては前日の夕食をレジデントと一緒に食べる日程が組まれる場合もあります。アメリカの医学生や、研究や他の仕事をして米国に滞在しながらMatchに参加しているIMG (外国医学部出身者) が多く、日本から面接のために来たというと驚かれることが多かったです。

 

面接終了後は、感謝の意を述べる手紙(”Thank you mail”)やEメールを送ることが通例となっています。日本の臨床研修マッチングと同様、応募者とプログラム側がランキングをつけ2月頃にリストを提出、NRMP (National Residency Matching Program) で処理が行われ3月に最終結果が出されます。月曜日にまずどこかにマッチしたのか(またはアンマッチ)が判明し、金曜日に行き先が判明します。この週はMatch Weekといわれます。

 

非常に長いプロセスであり、振り返ってみると当時は知らないことばかりでしたが無事にマッチが判明した時はUSMLE受験、膨大な書類の作成などが報われてほっとしました。全体でみるとIMGに対する門戸は狭くなる流れのようですが、それでも毎年渡米する日本人医師が複数人あり、情報は得やすくなっているので不可能ではないと思います。

 

 

引っ越し前に家族でNYCを満喫しようと、いろいろな所に行っています。アメリカ自然史博物館は恐竜など多くの化石をはじめ、子供も楽しめるような展示が多くリピーターになりました。

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