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「Inochi未来プロジェクト学生フォーラム2015京大DAY」開催 

講座だより

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Inochi未来プロジェクト 学生フォーラム 2015 京大 DAY
2015/08/12  芝蘭会館別館

「Inochi未来プロジェクト」。これはみんなでinochiの未来について考え、行動するプロジェクト。医療者・行政・企業・そして市民・患者も。大阪・関西・日本が、みんなでささえあいながら、健康で長生きできる街・国になることを目指すプロジェクトです。
このプロジェクトの一環として、京都大学、大阪大学の学生が中心となり、関西の中学生・高校生を対照にしたフォーラムを京大で行う事になりました。そのセッションの一つに、「AED (automated external defibrillator : 自動体外式除細動器)の使用率が低い現状を今後打開していくためにできること」をテーマにした講義をしてほしいと当教室に打診がありました。そして私がその講義を担当させてもらう事になりました。

中学生、高校生を対象とした講義は初めてでしたので、どんな内容にすると飽きずに興味を持って最後まで聞いてくれるかを考えながら準備をしました。
内容は、
・医師のイメージと実際の仕事
・日本人の死因と、一部の年代の死因
・回避出来ない死、回避出来る死
・BLS (basic life support)とAED
を約30分間でお話しする事にしました。

当日は、京都大学医学研究科長、医学部長、肝胆膵・移植外科教授の上本伸二先生のお話の後に私のセッションになりました。
受講している中学生・高校生は、希望者が参加しているだけあり、みんな一生懸命話を聞いていました。
真剣な眼差しでスライドと後援者を交互に見て、うなずいたり、メモを取ったり、沢山の質問がでたり。日本の大人に足りない「積極性」をとても感じました。

救急医療では、特に心肺停止の患者の生存率がとても低く、救急搬送になって我々が病院でどれだけ治療しても結果が出ない現状があります。今回集まってくれた中学生・高校生の様な若者が、社会の一員として当然のスキルと思ってくれる様なBLS & AEDとなってくれると生存率、社会復帰率が上がるのではないかと、講義をしていた私にも感じられる様な30分間でした。
これから中学生・高校生達は具体的にAEDの普及のプランを立てていき、発表に結びつけていく事になっています。
大人では考えつかない様な新たな着眼点や、常識と思っている内容を打破する様な力強い発想が出る事を期待します。

(文責:邑田)

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