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京都市消防多数傷病者対応訓練に参加しました 

講座だより

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京都市消防多数傷病者対応訓練 2015年6月23日

京大病院は2015年4月に災害拠点病院となり、12月から新病棟のヘリポートが稼働します。大地震、原発での事故など有事の際への対応に備えてこれまでも緊急被ばく医療セミナー・福島災害医療セミナー・DMAT訓練への参加、3月の集団災害セミナー開催、災害対策本部立ち上げ訓練などに取り組んできました。また、2019年には急性期疾患に特化した新病棟がオープンし、救急外来と重症病床が大幅に拡充されることが決定しており、私達は今後、超急性期医療の充実を目指しています。京都は関西圏の中心都市のひとつであり、多数の背景人口を抱え、大規模災害以外でもJR福知山線での脱線事故、京都祇園軽ワゴン車暴走事故など近隣で多数の傷病者が発生する事態が予測されます。このような多数・重症傷病者への医療も私たちのの大きな使命の一つと考えております。
多数傷病者が発生した場合、病院へ搬送した後の治療も重要でありますが、このような状況では傷病者の数に対して医療資源が大きく不足することが考えられ、医師が現場に赴き、傷病者の把握、適切な初期診療と適切な医療機関への搬送を行うことで、より多くの方の救命・迅速な治療に繋がります。今回はそのような状況下での現場対応訓練目的に京都市消防活動総合センターで行われた多数傷病者対応訓練に京大チーム(医師・看護師・事務員)で参加させて頂きました。

 

京大チーム全員で訓練の説明を受けているところです。(事務の方に撮影して頂きました)
この日もとても暑く、水分補給は欠かせませんでした!

 

  1. 祇園での集団救急事故を受けて導入されたHYPER AMBULANCEです。ベッドを最大6床設置することができ、医師による軽易な手術など医療処置を行うことができるそうです!

 

病院と同じというわけにはいきませんが、それなりに設備も整っています。!

 

事前のチェックは重要!

 

今回は高速道路上での交通事故により多数の傷病者が発生したという想定です。
レスキュー隊が救助にあたっています!

現場へ到着した京大チーム!訓練ですが、現場はかなり混乱していました。
実際の事故現場ではもっと混乱するんでしょうね・・・

患者さんをHYPER AMBULANCEに収容しています!この後、中で初期対応をした後、患者さんを医療機関に搬送しました。現場は大混乱し、写真を撮る余裕もありませんでした・・・

 実際に訓練に参加してみると、訓練だとわかっていても現場は大混乱となり、医療面でも普段と違った環境で人も資材も足りない状態で、できることはかなり限られるということがわかりました。実際の現場ではさらに過酷な状況が予想されます。今回訓練で発見した問題点を持ち帰り、多数傷病者発生の際によりよい対応ができるように準備し、多数の方の救命・治療を行えるように京大救急が先頭に立って準備していきたいと思います。

(文責:角田 洋平)

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