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京都大学医学部附属病院 初期診療・救急科 助教 別府 賢

はじめまして。2009年4月1日より京都大学初期診療・救急医学分野に所属させていただいております、別府賢と申します。 3月まで京都府立医科大学麻酔科学教室の大学院に所属しておりました。大学院時代はPDE3阻害薬による血小板凝集抑制について研究しておりました。 PDE3阻害薬の血小板凝集抑制作用が細胞内シグナル伝達に関連することが判明し、麻酔・集中治療領域ですでにご高名であった松田直之准教授にご指導仰ぎ、 その縁で当科に所属させていただくこととなりました。

現在も松田先生のご指導の下、敗血症モデルマウスを作成し、cAMP response element(CRE)という遺伝子を囮(デコイ)として導入することにより、 転写因子であり、細胞の増殖や分化においてきわめて重要なCRE binding protein(CREB)の発現を抑制し、 それが心房、肺、大血管においてどのような作用を及ぼすのかを研究しております。さらにヒト好中球を分離し、 アドレナリンβ受容体作動薬であるドブタミンを負荷することによりアポトーシスを誘導し、 TNFR1(tumor necrosis factor receptor 1)やFADD(Fas associated death domain)の発現を高めることにより細胞性免疫を抑制しているのではないか、 CREデコイやβ遮断薬で解除できるのではないかという研究課題を頂いております。

当教室は「求めよ、さらば、与えられん。尋ねよ、されば、見いだせん。」という言葉が最も合うところではないかと思います。臨床をしたい、 研究をしたい、留学したい、ネットワークを構築したい、プライベートを充実させたいなどなど公私に渡るご指導を小池薫教授を筆頭に さまざまなその道のプロフェッショナルの先生方にご指導いただける環境が整っています。 さらに自分が突き進みたい道があるならば全面的にバックアップをしてくれるところでもあります。 夢を持った人も道に迷った人も受け入れてくれる非常にあたたかな教室の末席に並べていただけたことを心より感謝しております。 今後とも何卒、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。

略 歴

平成 12 3 東京慈恵会医科大学卒業
平成 12 5 京都府立医科大学付属病院研修医(麻酔科)
平成 12 10 新古賀病院医員(麻酔科)
平成 14 4 大津市民病院救急集中治療部専攻医
平成 17 4 京都府立医科大学大学院医学研究科機能制御・再生医学系専攻の博士課程(主科目:麻酔科学)
平成 21 4 京都大学大学院医学研究科医員(初期診療・救急医学分野)
現在に至る

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