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2018年度 第10回「被ばく医療講演会」開催

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2018年度 第10回「被ばく医療講演会」開催

文部科学省「課題解決型高度医療人材育成プログラム」、被ばく医療講演会第10回、「原子力災害時の装備と除染―実習を通して学ぶー」が2018年6月27日(水)17時30分より先端医療機器開発・臨床研究センター5階にて開催されました。
講師は前回の講演会にも来ていただいた原子力安全研究協会 放射線災害医療研究所所長の山本尚幸先生にお願い致しました。
まず、初めの20分程はスライドに沿って、被ばくと汚染の違いやその対策、汚染傷病者の受け入れ、簡易除染の方法、個人装備の着脱についてわかりやすくご説明いただきました。
続いて、蛍光染料とブラックライトを用いて、実際に汚染がどのように広がって行くのか、除染を行う際にどのような点に注意すべきかを参加者全員で実習を行いながら学びました。蛍光染料を拭き取ったつもりでも拭き取れていなかったり、逆に色んなところに広がってしまったり、実習を通じて座学だけでは学べない気づきがありました。
次に、防護衣を参加者全員で着用しました。手順に沿って、コツや注意すべき点について1つ1つ丁寧に説明をしていただきながら着用を行いました。スムースに着用できる方からなかなかうまくいかない方まで様々でしたが、1つ1つの行為に意味があることを確認できたと思います。
続いて、装備を着用した状態で、医師、看護師、放射線技師などからなるチームを選出し、実際の汚染傷病者受け入れの対応のシミュレーションを行いました。
山本先生のご指導の下、除染の流れ、ピットフォールなどを皆で共有できました。
最後に先のチームの代表の方を例に脱衣の説明をしていただき、その後、皆で脱衣を行いました。防護衣を着ていた時間は1時間も無かったかと思いますが、思いの外暑く、動きにくく、視野や聴覚も制限され、短時間でも非常にストレスのかかるものである事が実感できたかと思います。
今回は実習をメインに進めていただき、参加者の満足度も非常に高かったように思われました。

(文責:古武)

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