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Dr. Hiraoのハワイ奮戦記(2)

講座だより

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ハワイの内科研修について

ハワイ大学の主な研修施設はQueen’s Medical Centerで1859年にQueen Emma and King
Kamehameha IVによって設立された病院です。ハワイのダウンタウンに位置しており、急性期病棟が575床あり、およそ1100人の医師が働いております。Queen’s Medical Centerの中にハワイ唯一のLevel 1 Trauma Center(外傷センター)やQueen Emma Clinic(外来クリニック)もあります。

日本では初期研修終了後に専門科を選びますが、アメリカではメディカルスクール卒業までにそれぞれの専門を決める必要があります。内科研修の期間は3年で、アメリカ内科専門医試験に合格することで一人前の内科医となることができます。その後はホスピタリスト(入院病棟を管理する内科医師)やプライマリケアドクター(外来医師)として働いたり、循環器・血液内科などのフェローシップ(専門研修)に進んだりします。

レジデント(研修医)の労働条件や修了要件は、ACGME (Accredited Counsil of General Medical Education) という機関で決められています。ハワイ大学の内科研修では1年目は病棟24週、外来12週、エレクティブ(選択科目)6週、ICU(集中治療)4週、休暇4週、救急2週、2年目は病棟16週、外来8週、ICU(集中治療)8週、腎臓内科2週、神経内科2週、老年医学2週、循環器内科4週、エレクティブ(選択科目)6週、休暇4週、3年目は病棟16週、外来12週、ICU(集中治療)4週、腫瘍内科4週、エレクティブ(選択科目)12週、休暇4週となっています。次回以降で詳しく説明する予定ですが、ローテーションの大半を占める病棟および外来での研修で急性期および慢性期を含めて内科疾患を幅広くカバーすることができます。また研修医の間にも年間休みが4週間も確保されているところは魅力だと思います。

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