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Dr Maedaのニューヨーク奮戦記(12)

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Dr Maedaのニューヨーク奮戦記(12)

8/2018 「RRT – Rapid Response Team」

Senior residentとして最初の2週間の病棟勤務が終わりました。まだ慣れていないインターン3人と医学生1人を指導しながらの勤務は過酷でしたが、無事に終わってホッとしています。現在はThe Mount Sinai Hospital (Mount Sinai医科大学の本院) でのaway electiveを行っています。環境がだいぶ違うので日々刺激を受けています。

今回はRRT (Rapid Response Team) についてです。簡単に言うと病棟での急変時対応に召集される医療スタッフのチームです。Mount Sinai Beth Israelの内科ではRRT担当のローテーション(medicine consultと兼任)があり、全館放送でRRT要請が流れるとすぐに現場に駆け付けることになっています。他にMICU (medical ICU) のFellowとAttending、Respiratory Therapist (呼吸療法士、人工呼吸器関連を扱う専門職) 、当該病棟チームが参集し患者の状態の安定化、適切なdisposition (ICUへの転棟 vs 一般病棟での治療継続) の決定を素早く行います。私の担当チームでも2週間で2回のRRTがあり、いずれもICUに転棟になりました。100歳女性の急性呼吸不全と91歳女性の大量吐血で、すぐに引き受けてくれたので助かりました。

ちなみに、広義にはRRS (Rapid Response System) といい、RRT(看護師主導が多い)やMET (medical emergency team、医師主導) などに分類されますが呼び名は施設ごとに違うようです。京大病院では「コード・ブルー」ですね。強いエビデンスはないものの、早期に対応することで心肺停止や後遺症のリスクを減らすことが期待されています。
[N Engl J Med. 2011 Jul 14;365:139-46]

この間はマンハッタンからハドソン川をはさんで西側のNew Jerseyに出かけました。緑が多くとてもよいところでした。車窓からのマンハッタンはよい眺めでした。

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