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Dr Maedaのニューヨーク奮戦記(3)  

講座だより

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Dr Maedaのニューヨーク奮戦記(3)

「内科一般病棟の一日」

研修医の朝が早いのは日本もアメリカも同じです。なかでもFloor (一般病棟) は特に大変なローテーションです。曜日や病棟によって違いがありますが、だいたいどこの病棟も以下のようなスケジュールで動いています。

 

①6時ぐらい intern出勤、pre-round

正規の勤務時間は7時から17時までですが、intern(研修医1年目)は7時までにnight float (夜勤チーム) のinternからsign out (申し送り) を聞き、担当患者の回診(pre-round)をすませておくことが慣習になっています。

 

②7時 resident出勤、新入院割り振り

residentは別でnight floatのresidentからsign outを聞きます。そのあと、night floatチームが各病棟チームのもとにやってきて夜間新入院患者のプレゼンをします。Residentがどのinternに担当してもらうかを決めます。

 

③9時ぐらい attending round

attending(指導医)がやってきてチーム回診をします。Attending roundなどと呼んでいます。診療の大部分はresidentとinternが行っていますが、最終責任をとるのは監督しているattendingなので、情報伝達をしっかり行い方針を決めなければなりません。終了後は決まったことに基づいてオーダーを入れたりコンサルトをしたりして仕事を進めていきます。

 

④12時~13時 noon conference

一般病棟ローテーションの研修医が集合し、食事をとりながらの勉強会です。トピックは日によって様々で、たとえば指導医によるレクチャーや、最近の論文をレビューするJournal Clubなどです。

 

⑤14時~ medical social workerとのミーティング

日本と比べて、MSW (medical social worker) の存在感は非常に大きいです。亜急性期リハビリテーション施設への転院調整、訪問看護師や在宅酸素療法の手配、無保険者の法的対応まで、多くの社会福祉サービスへの橋渡し役となってくれています。退院に際して患者さんにどのようなニーズがあるかを把握しMSWに伝えることが研修医の重要な仕事です。

 

⑥17時 sign out

夜間はnight floatチームがいるため緊急時でも呼び出しはなく、定時にsign outをして帰宅することができます。その代わり、日中起こったことをもとにsign outの用紙をアップデートしておく必要があり、細かい業務の間を縫って準備するのはけっこう大変です。

 

このほかに、曜日ごとにカンファレンスがあったりもします。上記のスケジュールに沿って働くほか、ひっきりなしに患者家族、病棟看護師、薬剤師などから電話がかかってくるのに対応していたりするとあっという間に一日が終わります。また週末含め4日に1回は7時~20時までのlong callのシフトにあたるため、17時に同僚からsign outを受けて20時までは当直対応になります。それなりに長時間集中して働くため、かなり大変ですが肉体的には日本の研修よりは楽な感じです。

 

写真は同期とBattery Parkに行ったときに見えたStatue of Liberty (自由の女神) 。

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