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2017年度 第7回「被ばく医療講演会」開催 

講座だより

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2017年度 第7回「被ばく医療講演会」開催

文部科学省「課題解決型高度医療人材育成プログラム」
被ばく医療シリーズ講演会第7回、「原子力災害医療の動向と京都の現状」が2017年4月19日(水)18時より第一臨床講堂にて開催されました。
当院が原子力災害拠点病院に指定されてから2回目の講演会となります。
講師は第2回の講演会にも来ていただいた原子力安全研究協会 放射線災害医療研究所所長の山本尚幸先生にお願い致しました。

まず、福島第一原発事故での経験を踏まえ、その後、日本の原子力防災体制がどう変化していったのかご説明いただきました。そして、現状で原子力災害が発生した場合の京都における対応の流れを示していただきました。
続いて、原子力災害の経過と京都における放射線モニタリングの現状を示していただきました。
高浜原発、大飯原発で事故が起きた場合の原子力災害対策重点区域についても具体的に説明していただき、また、予防的防護措置を準備する区域(PAZ)や緊急時防護措置を準備する区域(UPZ)に関しては語呂も交えながら記憶に残りやすいように大変分かりやすくご説明いただきました。

続いて、避難退域時検査の実際、福島の事故を踏まえ検査が簡略化されたことや、安定ヨウ素剤の配布から内服までの実際について現場での経験を踏まえて、災害時に使える内容で教えていただきました。
最後に、原子力災害医療体制における原子力災害拠点病院の役割、今後、当院が原子力災害拠点病院として何を準備し、原子力災害が起こった際にどのような役割を担っていけばいいのかお示しいただきました。

当日は京都府の行政担当者の方や同じく原子力災害拠点病院である京都府立医科大学、京都医療センターの先生方、また、院内からも後方の席まで埋まるほどの参加者があり、多くの方にとって非常に有意義な講演会となりました。
特に、一般的な原子力災害に関する内容だけではなく、京都の現状と実際の流れが示されたことで、原子力災害への対応を身近に感じることができたのではないかと思われます。

(文責:古武)

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