About

Dr Maedaのニューヨーク奮戦記(9)

講座だより

Tap here to navigate

Dr Maedaのニューヨーク奮戦記(9)

2018 / 5 「Residentたち」

 

一通り1年目のローテーションは終わってきて、残りは1か月のCCUローテ―ションのみです。大きな問題がなければ、7月からはInternからResidentに昇格してより臨床の重要な業務に集中できるようになるので頑張っていきたいと思います。
今回は個性豊かなResidentたちについて書いてみたいと思います。Mount Sinai Beth IsraelはMount Sinaiメディカルスクールの関連病院で、最近の縮小に伴って規模は縮小気味ですがそれでもInternal Medicineだけで3学年あわせて約100人のResidentがいます。1年目 (Intern) はCategoricalとPreliminaryが半々で、Preliminaryの人たちは内科が1年終われば各自の診療科にすすみます。眼科、皮膚科、放射線科、麻酔科などで、競争率の高い診療科にマッチするためにメディカルスクールを1年休学して研究に従事したりすることが多いようです。Categoricalはそのまま内科専門医になるコースなので、2, 3年目も残って研修を続けます。その中から選ばれる数名のChief ResidentはResidentたちのまとめ役として、4年目を管理業務を中心に過ごします。卒業後はMedicine AttendingとしてPrimary CareやHospitalistになる人もいますが、プログラム全体としてはCardiologyやGastroenterologyなどの競争率の高いFellowshipを目指すResidentが多い印象です。
ニューヨークだからなのか、全米、外国からも集まってきています。プエルトリコ出身者は毎年数人いるほか、コロンビア、エクアドルなどの中南米の人も多いです。中国系やインド系の人も多いですが、親世代でアメリカに来て育ちアメリカのメディカルスクールを出たというのが一般的です。スペイン語、中国語の患者さんが多いので、彼らが通訳なしで患者さんと会話していると少しうらやましくなります。
Israelと名前にあるぐらいなのでユダヤ系の人も多く(ニューヨーク自体、ユダヤ系人口が多い)、男性はキッパという小さな帽子をしているのでよくわかります。プログラムもシャバット(ユダヤ教の安息日)に配慮して金曜日の日没から土曜にかけてはユダヤ系以外のResidentが働くように手配したりしています。
そして東京海上日動の「Nプログラム」の関係で毎年日本人も3人前後採用しています。私もその恩恵にあずかった1人です。これからも続いてほしいと思います。

写真は4月にフロリダ州オーランドにSHM (Society of Hospital Medicine) に行ったときのものです。寒いニューヨークとはうってかわってリゾート気分で皆楽しんでいました。

著者