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Dr. Maedaの呼吸器集中治療科フェローシップの記録 (3)

講座だより

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Dr. Maedaの呼吸器集中治療科フェローシップの記録 (3)

9/2020

「ICU @Highland Hospital」

Strong Memorial Hospital (SMH) でのMICUローテーションが終わった後は、関連病院であるHighland HospitalのICUで引き続き4週間のローテーションを行いました。Highland Hospitalは250床程度の市中病院で、設立は1889年、アメリカで初めてインスリンを使用した病院ということで大変歴史があるところのようです。Family Medicine(家庭医療科)の研修病院としても歴史があり、患者層は老年内科、整形外科、産婦人科などが多い印象でBariatric Surgery (減量手術) も行うなどSMHから10分程度の立地であるにも関わらずうまく分担がされていると思いました。心臓カテーテル検査、CRRT、ECMO等が必要な症例はSMHに転送になりますが、大抵のことはできるのでSMHを含む周辺の病院からの転送も多く受けています。ICUは14ベッドあり、SMHと同様CCM attendingを擁するClosed ICUですが、Medical, Surgical, OBGYN, Neuro全て重症患者はICUに入室になるのでより幅広い病態を経験できました。

チームはFamily MedicineやMedicine / Pediatrics (内科と小児科の両方を4年間で研修するResidency) のIntern (1年目Resident) とAPP (PA / NP) で構成されています。回診は10-13時ぐらいまでで割とあっさりしています。ICU Fellowとしての業務はSMH MICUと同じような感じですが、Senior ResidentがいないのでInternの業務の補助や、簡単なteachingをできるだけするようにしました。またICU入室依頼は基本的にFellowに来るので、EDや病棟に出向いて行って入室の判断、その後H&Pと入室時オーダーまで自分でやります。EVALI (E-cigarette or Vaping product use Associated Lung Injury) 疑いのARDS、Preeclampsia (子癇前症) やPostpartum bleeding (産後出血), 耳鼻咽喉科・婦人科の大手術後など症例はバラエティに富んでいて有意義でした。Rapid Response / Code Blueの対応をしたり、手技も挿管、CVCやAラインなどコンスタントにあり、ベッドサイドで経静脈ペースメーカー挿入や気管支鏡も経験できたので良かったと思います。

3年間を通して何回かHighland Hospitalでのローテーションが予定されています。サイズ感はNYCで働いていたMount Sinai Beth Israel病院と似ており、何となくほっこりしました。

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